2017/08/11

波瀾万丈の人生を送る有名人・堀江貴文氏から「後悔」について考察します。




acworksさんによる写真ACからの写真 


今回は、「過去を後悔しない人間になるためにはどうしたらいいか」というお題目を考察するため、ホリエモンこと堀江貴文氏を引き合いに出したいと思います。

様々な物議を醸しだす堀江氏の言動はWEB上に溢れており、正直人間的に共感できない発言や、政治思想で疑問符がつく点が多いのも確かです。

また、パナマ文書で問題になった富裕層の税金逃れは普通とツイートする一方で、年金デモを行った一般人に対しては税金泥棒とツイートしているように、主張に一貫性もありません。

ただ、言葉が一人歩きしている部分もあるため、彼の本質を知る上で、近畿大学で行った卒業スピーチを参考にしたいと思います。

彼がどんな誹謗中傷を受けようとも、波瀾万丈の人生を歩んでいることは間違いなく、この、人生という未知の大海原に漕ぎ出す卒業生に対して語る15分ほどの動画を観ることで、堀江氏の人となりを判別することができるのではないでしょうか。

一時期ネット界隈で話題になったので、ご存じの方も多いと思いますが、まだ映像を見ていない方はご覧ください。






この講演は2015年3月に行われたものですから、堀江氏が国策捜査で逮捕され、でっち上げとも言われる罪で服役した後のものになります。

まず元犯罪者である堀江氏を呼んだ近畿大学に喝采を送りたいと思います。

卒業式という学生たちの晴れ舞台に、懲役刑を課されたことのある曰く付きの人物を呼ぶことは勇気のいる決断だったと思われます。

また、「東大以外は行く価値がない」とか、「大学なんて行くだけ無駄」との発言を過去にしている人物なら尚更です。

勿論堀江氏の人気を見込み、後々の宣伝効果を考えてのことだと思いますし、実際その後様々なところで取り上げられ、私もこうしてブログで書いていますので、大学の知名度アップに関する戦略は成功しています。

それでも、固ろうな慣習に囚われていると言われるアカデミックの世界である大学が、常識に拘らず堀江氏を講演者に選んだことは、画期的なことだと思います。


逆境にもめげずに生きる堀江氏を見て、判断したのだと思います。

ではそのスピーチを振り返ってみたいと思います。

内容は、自分の人生の中で得たことを、簡潔な言葉を用いて真摯に語っており、とても好感が持てます。

幾つか抜粋してみます。


世界中の情報に接し、それらを自分の頭で考え、自ら発信していけ。

常識に囚われるな。

今を一生懸命生きろ。

悪いことは忘れる。

過去は悔やまない。

失敗は再発防止策を考えて、その後は忘れろ。

目先のことに集中すること。 


ここでは特に、「悪いことは忘れる」と「過去は悔やまない」に焦点を当ててみます。

堀江氏は2006年の1月、証券取引法違反の容疑で東京地検特捜部から強制捜査に踏み込まれ、逮捕されました。

選挙に落選した後でしたが、球団やニッポン放送株の買収劇で時代の寵児と持て囃され、まだ33歳の若さでした。


この事件におけるライブドアは、当時同じように粉飾決算で裁判にかけられた山一證券、日本長期信用銀行、カネボウのように架空のお金を記載していたわけではなく、合法的な取引で株を売却し、その利益が存在していました。

ただその売り上げを、どこに記載するかという会計の帳簿上の問題であるにすぎませんでした。

しかもライブドアは、上記三社のように数千億、数百億という莫大な金額ではなく、53億と少額でした。

本来であれば、市場を管理する証券取引等監視委員会が対応し、修正すればいいだけの話で、いきなり検察が登場する場面ではありません。


検察は、利益に計上することで会社の実態を良く見せ、株価を不正に吊り上げた罪を追及していますが、決算書を修正し、それを投資家が判断すれば株価は適正に落ち着いたはずであり、いきなりの強制捜査で市場を大混乱に陥れた罪の方が重く、そこに別の意図が働いていたと考えるほうが自然です。


このように、堀江氏がなぜいきなり逮捕されたかは、


球団買収の際に、コミッショナーなど球界のお偉方に挨拶をしなかったからとか、

フジテレビを買収しようとしたため、テレビと競合するインターネット業界に打撃を加えるためだったとか、

自民党に取り込もうとしたが落選で失敗し、時の総理大臣・小泉純一郎が指示を出したとか、

目立ちすぎたため、エリート意識の高い検察にターゲットにされたとか、


様々な憶測が飛び交いましたが、ここで通底していることは、日本の既得権益層に睨まれたことであり、またこの国の支配層の背後には、CIA・CSIS・CFR・ディープステートがいますが、フジテレビの買収時、堀江氏に資金を提供していたのもリーマンブラザーズでした。

結局、フジの救世主としてSBIの北尾吉孝氏が登場しましたが、ソフトバンクも言うまでもなくディープステートの小間使いであり、過去に孫正義氏は、莫大な血税を投入したあおぞら銀行をなぜか取得し、それをハゲタカファンドであるサーベラスに売り払っています。そもそもフジサンケイグループはディープステートのお抱えメディアです。

このように対立を作り出し、両者に金や武器を貸して儲けるやり方は、昔からディープステートの得意とする手口です。

戦後の日本は、ディープステートにいいように弄ばれ、資産をしゃぶり尽くされている状態です。

堀江氏はネットとテレビの融合を唱えており、その野望には目を見張るものがありましたが、結局は、貸し手が絶対に損をしない修正条項付きの転換社債(MSCB)で800億円もの大金を借りていたように、踊らされていただけなのかもしれません。

このとき堀江氏と共闘していた村上ファンドの村上世彰氏も、ゴールマンサックスをバックにお金を借り、後に逮捕されていますので、二人とも都合よく使われたと見るのが正しいでしょう。

そして、攻撃を受けた守旧派は、堀江氏を逮捕した後、メディアを使っての大バッシングを開始しました。

特に、「人の心は金で買える」と豪語したとされる報道を盛んに流し、国民に堀江氏の悪いイメージを植え付けていきました。


確かに著書でそう語っていますが、「誤解を恐れずに言えば」と前置きがされていますし、そもそも著名人の本などは、ライターなどが記した内容を追認しているケースが多いと思われますので、そんなことは言っていないとの本人弁は、無責任とはいえ仕方がない側面もあるでしょう。


また、ライブドア事件のときの特捜部長であった大鶴基成氏が、就任記者会見の席で語った、



額に汗して働く人、リストラされ働けない人、違反すれば儲かると分かっていても法律を遵守している企業の人たちが憤慨するような事案を万難を排しても摘発したい


との言葉が引き合いに出され、至極真っ当で共感できるものでしたが、後に大鶴氏は、陸山会事件において虚偽の捜査報告書を作成しています。

その容疑が犯罪要件に合致していたにしろ、でっち上げにしろ、最終的に堀江氏に下された判決は、山一證券、日本長期信用銀行、カネボウの経営陣が無罪か執行猶予で終幕したのとは異なり、2年6か月の実刑判決という明らかに異様なものでした。

今回この記事を書くに当たり、裁判所の下した判決文を確認しようとしたのですが、見当たりませんでした。

裁判所のホームページには、いくつかの判決文が閲覧できますが、重大事件のものを広く国民に公表していないことは、怠慢の謗(そし)りを免れないでしょう。

一応判決文の抜粋がアップされていたので読んでみましたが、有価証券報告書虚偽記載の要点である、結果的に自社株とはいえ、合法であった投資ファンドの売却益がなぜ売上計上として認められないのかが示されておらず、腑に落ちませんでした。

その売り上げ計上が、度重なる株式分割を伴っての株価上昇に繋がったとしても、一連のスキームがやりすぎであったとしても、少なくとも違法ではなくグレーゾーンであり、それが断罪されたのであれば、罪刑法定主義の原則から逸脱しています。

そんな結論ありきで開始された裁判で、堀江氏は部下にことごとく裏切られました。

宮内と中村両名に至っては、業務上横領を見逃す代わりに、堀江氏へ罪をおっかぶせる証言を求める司法取引を、検察は行っています。


存命であれば堀江氏の無実を証明できたと言われるエイチエス証券の野口英昭氏も不審死を遂げてしまい、結局堀江氏は、粉飾を認識していた主犯として刑が確定し、長野刑務所で2年6か月もの長期間服役しました。

時代の寵児から一転し、会社での地位を失い、さらに上場廃止にされ、前科者となり、この期間に失った金額は1,000億以上とも言われています。


世の中には不条理が満ちているとはいえ、この仕打ちは峻烈です。

それを、「過去は悔やまない」、「悪いことは忘れる」と言い、世間から背を向けず、逮捕前よりも盛んに活動しているのですから、前向き以外の何物でもありません。

普通の人間であれば、ある程度は残っていたとされる預金を頼りに世間から引き籠ると思いますし、ましてや、いくら宣伝のためとはいえ、自分を悪役に仕立て上げたテレビに平然と出演しているのですから、見上げた精神です。

ちなみに彼が逮捕された本当の理由は、ディープステートの手先・韓国系企業NAVERを、日本に本格進出させるための当て馬としての役割だったと私は考えています。

持ち前の行動力を上手くおだて、800億円もの大金でけしかけてフジテレビと戦わせ、最後は逮捕によって会社を丸ごと韓国系企業の日本法人に持っていかれましたが、そのための咬ませ犬の役割だったのでしょう。

本人は、唯一残念だったというのが、自社のエンジニア集団を手放さなくてはならなかったこと、と語っていたようですが、まさにそのとおり、日本の重要な情報インフラを握るLINEが東日本大震災後に急拡大し、現在も圧倒的なシェアを占めている状況であり、ディープステートの手先・韓国系企業NAVERが、日本に本格的に進出するための、いわば体のいい乗っ取りのために堀江氏はダシにされたと思われますが、にもかかわらず堀江氏は、同じくディープステートの手先・安倍政権を擁護する発言をしていました。

本記事は、「過去の後悔」というテーマについて考察していますが、生真面目すぎる日本人は、堀江氏の爪の垢を煎じて飲むぐらいになれば、自分の心に抱いている過去の後悔といった愁いを払拭できるようになるかもしれません。

いまの日本社会は、そのような恥の意識が徐々に薄れてはいるものの、過去の後悔とは、悔やんでも事実自体は何も変わりません。

ではここから本題に入ります。

堀江氏のように、恥も外聞もかなぐり捨てることが、過去の後悔を振り払い、前に進んでいくための一つの解であると思いますが、どうしたら過去を後悔しない人間になれるのでしょうか?

それを考察するために、親の不注意で子供が亡くなったケースに焦点を当ててみます。

乳幼児の死亡事故で多いと言われるのが、授乳後のゲップが上手くいかず、母乳やミルクを戻してしまい、気管を詰まらせてしまう窒息死です。

他には、



食べ物を喉に詰まらせる、柔らかい布団や添い寝により口を塞がれる、紐により首が締まるなどの窒息死

お風呂やプール、トイレや洗濯機での溺死

少し成長してからはベランダからの転落死

車に轢(ひ)かれる事故死


等があり、危機は至る所に潜み、子を持つ親ならば、少なくとも一度や二度はヒヤリとした場面に遭遇したことがあるはずです。

もしこのような不慮の事故死が起きたならば、親は正気でいられるはずがありません。

自らを執拗に責め、後悔の念に苛(さいな)まれることでしょう。


立ち直るには、記憶が薄れるだけの時間や、周囲のサポートや、多くの涙や、強さが必要に違いありません。

回復の過程において、カルト教団に引き込まれ、大金をむしり取られてしまうかもしれません。

でも、もしあなたがそのような状況に陥ったとしても、これだけは頭の片隅に留めておいてください。

いつかその不幸な出来事が、プラスに転換できる日が来るかもしれないことを、0、1%でいいから信じていてください。

仏教の始祖であるお釈迦様は、子を亡くして悲嘆に暮れる母親に対し、次のような言葉を掛けました。


子供を生き返らせてあげよう。


母親はその方法を尋ねると、


どこかの家から芥子粒を貰って飲ませれば、子どもは生き返る。ただし、今までに死人を出したことがない家からのものでなければ効き目はない。


その言葉を聞いて喜んだ母親は、方々を訪ね歩き、芥子粒を探しましたが、結局、死者を出したことがない家を見つけることはできませんでした。

こうして母親は、生まれたものは必ず死ぬ、という真理を身体で理解し、子供の死を受け入れることができました。


おそらく、もし自らの原因で子を亡くし、苦悶の最中にいるならば、この釈尊の有名な逸話も、何ら意味をなさないと思います。

しかし、自分と同様の不幸を少しでも減らすため、啓蒙活動している人たちがいるように、いつか子供の死と正面から向き合い、受け入れ、その出来事を活かして歩んでいける日が来るかもしれないことを、心の片隅に留めておいてください。



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