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2018/07/05

幕末から明治維新にかけて身を落とした元侍を描いたおすすめの歴史短編小説 「西郷札」と「柘榴坂の仇討」





幕末の日本において、知識は行為によって完結するとした思想・陽明学が、志士たちに少なからず影響を与えました。

そして、陽明学を興した王陽明は、「啾啾吟」という題の詩を残しています。幕末の志士たちも口ずさんだとされるこの詩の大意は、次のようなものです。


自分が信じて選んだ道は、どんな行路でも道である。

眉をしかめて愁うことなく、少しずつ着実に歩いて行こうじゃないか。

物事の成否は、人間の与り知らぬ処にある。

心配ばかりしても仕方がないだろう。

他人の評価を気に病み、しくしく嘆き悲しんでは居られない。


この詩からは、窮地に陥っても前を向いて生きていくことの大切さを教えてくれます。

2017/07/22

坂本龍馬はスパイではなく新しい日本を必死に追い求めた人物であったことを手紙から結論付ける



坂本龍馬



目次 読了時間25分


  1. 近頃の龍馬に対する批判的な評価
  2. 龍馬の残した手紙
  3. 通貨発行権など国家の礎となる財政について言及
  4. 攘夷と開国を両立させる尊王開国の思想
  5. 死生観
  6. ひょうきんな一面とその志
  7. 武器商人としての龍馬
  8. 極端な尊王思想
  9. 龍馬が脱藩した3つの理由
  10. 長州に根付く吉田松陰の教え
  11. 幕臣・勝海舟の門弟となる
  12. 薩摩藩の庇護を受ける
  13. 内戦を避ける大政奉還の成立に奔走
  14. 資金繰りに苦しんでいた亀山社中
  15. 外国人に対する記述
  16. ジャーディン・マセソンの背後にいたサッスーン財閥とロスチャイルド
  17. 中央銀行の設立に深く関わった大蔵少輔・伊藤博文
  18. 吉田松陰と伊藤博文の関係性
  19. ロスチャイルドと繋がるマシュー・ペリー
  20. 日本の植民地化をあわよくば目論む諸外国
  21. 日本が一つに結束してしまう新政府綱領八策
  22. 龍馬の新国家に対する想い




1 近頃の龍馬に対する批判的な評価




「グラバーの手先でしょ」

「単なる武器商人なんだよね」

「フリーメイソンに入っていた怪しい奴だろ」

「イギリス勢から資金援助をしてもらっていたんだよね」


「ロスチャイルドに操られていたみたいだよ」



以上は龍馬について最近よく言われることです。

薩摩や長州ら官軍が善で、幕府が悪という従来の一方的な史観を改め、明治維新を見直す機運が高まるにつれ、龍馬の評価についても賛否が別れるようになってきました。

2017/03/19

復讐や敵討ちの是非を歴史上の事件から考えてみます。 




読了時間8分



復讐代行・復讐サービス・復讐屋。

このような広告がネット上にそれなりに存在するように、人の恨みとは根深いものなのかもしれません。

過去の歴史上においても、洋の東西を問わず、復讐・報復・敵討ち・仇討ちは古くから見られ、それは自分や集団を守るという大義名分のためであり、人間社会にとって根源的な行為となってきたようです。

日本においては、以下に示すものが三大仇討ちとして知られています。


曽我物語(鎌倉初期)

相模・曽我の里で育った曽我兄弟が、父親の仇である工藤祐経を富士の裾野で討った事件


鍵屋の辻の決闘(江戸初期)

岡山藩士の渡辺数馬と、郡山藩剣術指南役の荒木又右衛門が、数馬の弟の仇である河合又五郎を、伊賀・上野の鍵屋の辻で討った事件


忠臣蔵(江戸中期)

赤穂浪士が、主君の仇である吉良上野介を、江戸・本所の吉良邸で討った事件


赤穂義士の46人は、主君への忠義は認められたものの、正式な敵討とは見なされず全員切腹させられましたが、江戸時代中期の終わりに「御定書百箇条」により、敵討が一部制限の上で制度化されました。

2017/02/05

動乱の幕末に起きた様々な事件を描いた短編歴史小説「幕末」




acworksさんによる写真ACからの写真 



歴史小説「幕末」は作家・司馬遼太郎氏の作品で、江戸時代末期・幕末に起きた暗殺事件を扱った12の短編集であり、一話目は言わずと知れた桜田門外の変を描いています。

江戸幕府の大老であった井伊直弼が暗殺され、ここから幕府の瓦解が始まります。

彦根藩主・井伊暗殺の実行者は、水戸藩と薩摩藩の侍たちであり、本作は薩摩藩の若武者、22歳の有村治左衛門に焦点を当てています。