2020/02/19

大学受験のために浪人するなら留学やインターンシップ?



先日朝日新聞に、浪人経験は必要ですか? という記事が掲載され、上野千鶴子さんがコメントを添えていました。

これに対する答えは、各自それぞれということになると思いますが、純粋に学問を修めるという意味では、独学をどのように捉えるかもにもよりますが、特定の大学の特定の学部に通わなければならない理由は少ないかもしれませんが、日本は学歴社会ではあります。

また、あの大学のあの教授の講義を受けたいとか、あの大学のあの教授のゼミに入りたいとか、あの先輩と同じだからあの大学に行きたいとか、あの大学のあの学部でなければ資格が取得できないとかの理由で、浪人生活をする人もいるでしょう。

私は、いわゆる団塊ジュニアの少し後の生まれで、広義には団塊ジュニアに括られる世代ですが、当時二浪以上の多浪はそれなりにおりました。

実際に私もそうなってしまい、入学した大学にもいましたが、多浪をする人間というのは、何らかの理由を抱えています。

それは、極端に要領の悪い者や発達障害のような病気を除けば、大抵は親との確執や心に傷のある人間だと思われ、私も少年期の挫折経験などから親との不和がありました。

そのため、いわゆる明確な目的のないモラトリアム的な予備校生であり、当然勉強に身を入れることもなく、二浪目は、夏季や冬季を除けば、予備校の単コマを2つ受けているだけでした。

そういう意味において、多浪は確かに無駄な時間であったと言え、朝日新聞の記事で上野さんが語っていたように、その一年で海外留学やインターンシップなどをし、見聞を広めた方がよほど意義のあることだったとは思います。

しかし、私はその腐っていた時期にある出来事を経験し、大人になりました。

その出来事とは、パチンコ屋で知り合ったチンピラとお金のトラブルがあったことです。

その内容とは、単に貸したお金が返ってこなかったというだけ話であり、それも少額でしたが、世の中にはこのような人間がいるという社会勉強をしました。

その後大学生となり、繁華街で客引きのアルバイト中に偶然その相手を見つけ、当然のように「あ、いつぞやの、コノヤロー金返せ!」となりました。

ちなみに、その時一緒にいた若い奴も、偶然にもその相手にお金を貸していることが判明し、ちょっとした口論になりました。

私もその若い奴も、そんなチンピラと付き合いがあったのは、やさぐれた人間だったからでしょう。

私は二浪して大学に入り、その若い奴は早稲田実業を中退しと、他にもそのアルバイトには、歌舞伎のホストやインテリの中国人など、多士済々(たしせいせい)というか癖のある人間が揃っていました。

私がこのような人生経験をしたのも、やはり二浪をするような境遇だったからであり、この経験は海外留学では得られず、今振り返ると特別な人生経験だったように思います。

ということで、浪人中に変わった経験を積んでいる者もいたり、浪人の経験をプラスに転換している者もいることから、浪人
生活をするよりも海外留学やインターンシップの方がよいとは一概に言えないのではないかと思います。

ただ、私もやはり二浪した事実に関しては誇れることだと思っておらず、また世間の認識では、たかが学歴ではなく、されど学歴かもしれませんが、今振り返ると、様々な心の葛藤を抱いていた浪人中の自分を元気付けてあげたい気持ちです。

ただし、今の受験生にアドバイスをするなら、できることなら現役での合格を目指してくださいと伝えたいですし、受験浪人生になってしまった場合は、他のことはあまり考えず合格目指して受験勉強に励んでください。

頑張れ受験生!


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