ということで早速ですが、
「大学受験のための浪人はすべきなのか?」
との冒頭の問いに対する私の回答は、ハッキリ言ってすべきではないと思います。
もちろん、その学部でなければ資格が取得できないとか、先輩と同じ大学だからとか、あの教授のゼミに入りたいとか、特定の目的を持っていれば別ですが、WEBがこれだけ発達した現代において、純粋に学問を修めるという意味では、特定の大学の特定の学部に通わなければならない理由はないと思われ、そのために浪人する意味はないでしょう。
私は、いわゆる団塊ジュニアの少し後の生まれで、広義には団塊ジュニアに括られる世代ですが、当時二浪以上の多浪はそれなりにおりました。
実際に私もそうなってしまい、入学した大学にもいましたが、当時はそれを許す社会的な余裕がありました。
ただ、多浪をする人間というのは、何らかの理由を抱えています。
それは、極端に要領の悪い人間や発達障害のような病気を除けば、大抵は親との確執や心に傷のある人間だと思われ、私も幼少期の出来事から心に歪(ひずみ)を抱えていた人間でした。
そのため、いわゆる明確な目的のないモラトリアム的な予備校生であり、当然勉強に身を入れることもなく、二浪目は予備校の単コマを2つ受けているだけでした。
そういう意味において、多浪は確かに無駄な時間であったと言え、朝日新聞の記事で上野さんが語っていたように、その一年で海外留学やインターンシップなどをし、見聞を広めた方がよほど意義のあることだったとは思います。
しかし、私はその腐っていた時期にある出来事を経験し、大人になりました。
その出来事とは、パチンコ屋で知り合ったチンピラとお金のトラブルがあったことです。
その内容とは、単に貸したお金が返ってこなかったという話であり、それも一万円に満たない少額でしたが、世の中にはこのような人間がいるという社会勉強をしました。
その後大学生となり、繁華街で客引きのアルバイト中に偶然その相手を見付け、ここで会ったが百年目ではないですが、当然のように、
「テメー、コノヤロー金返せ!」
となりました。
ちなみに、その時一緒にいた若い奴も、偶然にもその相手にお金を貸していることが判明し、ちょっとした口論になりました。
私もその若い奴も、そんなチンピラと付き合いがあったのは、やさぐれた人間だったからでしょう。
私は二浪して大学に入り、その若い奴は早稲田実業を中退しと、他にもそのアルバイトには、歌舞伎のホストやインテリの中国人など、多士済々(たしせいせい)というか癖のある人間が揃っていました。
私がこのような人生経験をしたのも、やはり二浪をするような境遇だったからであり、この経験は普通の海外留学などでは得られず、今振り返ると実にいい人生経験だったように思います。
サルトルに激賞されたフランスの作家で、窃盗や薬物などの犯罪を繰り返してきたジャン・ジュネが、その実人生を昇華させて書き上げた小説「泥棒日記」ではないですが、私に関しても、くすぶり続けてきた時代の経験が、書いた小説や実人生にも活きています。
ということで、多浪はすべきではないと思いますが、時間があるのなら、海外に行って見聞を広めたりインターンシップをするのがすべてではないし、多浪中に普通の大学生と違った経験を積んでいる者もいることから、仮に多浪をしたとしても、その時の経験を今に活かすことができればいいのではないでしょうか。
ただ、私もやはり二浪した事実に関しては誇れることだとは思っておらず、ちょっぴり隠しておきたい普通の感覚は持っています。
そのためお茶を濁すときは、「二浪でマーチだから現役Fランと同程度かな」と語っています。
世間の認識では、仮面浪人や学歴ロンダリングといった言葉もあるように、たかが学歴ではなく、されど学歴かもしれませんが、多くの傑物は、はみ出し者であると割り切っています。
私自身の学歴は、はみ出したとは言えない中途半端なものですが、今振り返ってみると、受験をやめようにもやめられなかった心の葛藤など、青臭いながらも、もがいていた浪人中の自分にエールを送ってあげたいです。
ただ、今の受験生にアドバイスするならば、浪人生にならないよう努力を尽くしてくださいと言いたいです。
浪人というと、仲代達矢さん主演の傑作時代劇映画「切腹」といった、腕が立つ侍の姿を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、受験浪人は素浪人である意識を持って、受験勉強に励んでください。
もっとも今の学生は、金銭的にも多浪をするような余裕はないと思われますので、親に迷惑を掛けないという意味においても、できれば現役で合格しましょう。
頑張れ受験生
ちなみに、その時一緒にいた若い奴も、偶然にもその相手にお金を貸していることが判明し、ちょっとした口論になりました。
私もその若い奴も、そんなチンピラと付き合いがあったのは、やさぐれた人間だったからでしょう。
私は二浪して大学に入り、その若い奴は早稲田実業を中退しと、他にもそのアルバイトには、歌舞伎のホストやインテリの中国人など、多士済々(たしせいせい)というか癖のある人間が揃っていました。
私がこのような人生経験をしたのも、やはり二浪をするような境遇だったからであり、この経験は普通の海外留学などでは得られず、今振り返ると実にいい人生経験だったように思います。
サルトルに激賞されたフランスの作家で、窃盗や薬物などの犯罪を繰り返してきたジャン・ジュネが、その実人生を昇華させて書き上げた小説「泥棒日記」ではないですが、私に関しても、くすぶり続けてきた時代の経験が、書いた小説や実人生にも活きています。
ということで、多浪はすべきではないと思いますが、時間があるのなら、海外に行って見聞を広めたりインターンシップをするのがすべてではないし、多浪中に普通の大学生と違った経験を積んでいる者もいることから、仮に多浪をしたとしても、その時の経験を今に活かすことができればいいのではないでしょうか。
ただ、私もやはり二浪した事実に関しては誇れることだとは思っておらず、ちょっぴり隠しておきたい普通の感覚は持っています。
そのためお茶を濁すときは、「二浪でマーチだから現役Fランと同程度かな」と語っています。
世間の認識では、仮面浪人や学歴ロンダリングといった言葉もあるように、たかが学歴ではなく、されど学歴かもしれませんが、多くの傑物は、はみ出し者であると割り切っています。
私自身の学歴は、はみ出したとは言えない中途半端なものですが、今振り返ってみると、受験をやめようにもやめられなかった心の葛藤など、青臭いながらも、もがいていた浪人中の自分にエールを送ってあげたいです。
ただ、今の受験生にアドバイスするならば、浪人生にならないよう努力を尽くしてくださいと言いたいです。
浪人というと、仲代達矢さん主演の傑作時代劇映画「切腹」といった、腕が立つ侍の姿を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、受験浪人は素浪人である意識を持って、受験勉強に励んでください。
もっとも今の学生は、金銭的にも多浪をするような余裕はないと思われますので、親に迷惑を掛けないという意味においても、できれば現役で合格しましょう。
頑張れ受験生
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