2017/10/29

常識を否定する第一歩はファーストフードでお水を注文することかもしれません





Clker-Free-Vector-ImagesによるPixabayからの画像 


世の中には、常識の顔をした欺瞞が溢れています。

常識だと思われていることの本質を暴き出し、常識に囚われている自分を理解し、そんな自分を解放することは、生きていくうえで大切なことです。

今回のコロナウイルス騒動でも、科学的根拠が不明確な情報が飛び交ったり、そのあやふやな情報を基に、感情に任せて感染者をバッシングするような風潮が発生しました。

世に蔓延するあやふやな常識に振り回されないためには、まず多くの情報に接することが大事ですが、常識が胡散臭いものだと分かったとしても、その常識を否定することは今までの自分を否定することに繋がり、皆と同じである安心も放棄することになるので、躊躇してしまいます。

たとえ嘘の常識でも特に問題がなければ、今までの物の見方に安住していたほうが楽であり、差し迫った危機が訪れなければ、そこから脱出を図ろうとはしないと思われます。

そして、差し迫った危機が訪れると、常識を押し付ける側は恐怖の感情を煽り立て、巧妙にその点を突く罠を仕掛けてきます。

ではここで、常識に凝り固まった人が脱皮を図るきっかけとして、お札を破るような突飛な方法ではなく、簡単にできる行動を提示したいと思います。


それは、ファーストフード店でお水を注文することです。


一見なんでもないことのようですが、定食屋ではドリンクを頼まないのに、モスバーガーといったハンバーガーショップなどでは大概の人がドリンクを頼みます。

もちろん、ハンバーガーには炭酸飲料が合うからとか、セットに組み込まれているからといった意見はありますが、ここには一つの常識が存在しています。

普段当り前だと考えているその当たり前について、ときには疑ってみる機会があってもいいのかもしれません。


ここで、歴史上の逸話を紹介します。


江戸幕府の10代将軍である徳川家治は、小さい頃、祖父の吉宗に何か字を書くように言われ、皆の前で習字を始めました。

家治は、そこで「」という字を書き進めましたが、予想以上に字が大きくなり、三画目が収まりきらない状況になりました。

しかし家治は、いささかも動じることなく、右払いを畳の上にはみ出して書きつけました。

これを観た吉宗は、その気立てを大いに喜び、頭を撫でたということです。(徳川実記)

このエピソードから分かることは、暴れん坊将軍が名君かはさておき、器の大きな人間であったことが分かります。


この話に感心する人であれば、常識に縛られた自分を客観視できる状況を作り出せるかもしれません。

そして最後は教育論になりますが、独創的な創造やアイデアは常識の枠外から生み出されることが多いならば、親は子が徳川家治のような行動をしたとき、常識や自分の矮小さに囚われることなく、八代将軍・吉宗のように褒めることのできる人間でありたいものです。


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